現在、照明等に使用されている発光ダイオードは、発光層が窒化インジウムガリウム(InGaN)から成っているが、希少金属であるインジウムの枯渇が懸念されており、代替材料の開発が急務となっている。その代替材料候補の一つが酸化亜鉛(ZnO)である。酸化亜鉛は材料が豊富に存在するのに加え、真空プロセスを用いずに大気圧でしかも溶液が原料であるミスト化学気相成長法(ミストCVD法)を用いることが出来るため、極めて安価に製造することが可能となる。我々は、ミストCVDを用いたZnO発光素子の実現を目指して研究を行っている。最近では、発光効率の向上に欠かせない非極性面の形成にも成功しており、近い将来、高効率・低コストのZnO発光素子の実現が期待される。
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現在、マイクロプロセッサの動作速度は、4GHz程度で頭打ちとなっている。これは、配線抵抗の増大や電磁波干渉によるノイズ等、電気配線における信号伝送の問題が顕著になっているためである。そこで、光伝送を用いて、大容量並列コンピューティングの超高速化を図るため、シリコンフォト二クスが注目されている。その実現に必要な発光素子として、Ⅲ-Ⅴ族半導体レーザの基板貼付法が試みられているが、CMOSプロセスとの整合性が低い等の難点があり、CMOSプロセスに適用した光源が求められている。そこで、我々は、酸化物薄膜を母材に希土類のエルビウム(Er)を添加した赤外発光素子を研究している。これまでに、我々は発光効率の増大および母材となる酸化スズの結晶性向上等に関して、多くの知見を蓄積しており、近い将来、赤外発光素子の実現が期待される。
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酸化亜鉛の成膜条件により、紫外発光や緑色発光を得ることが出来る。
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酸化物に希土類を添加することで、赤外発光素子を形成できる。
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