●孤立臍点の指数

Willmore曲面上の孤立臍点の指数の評価; 非等方的平均曲率一定曲面に対するHopfの定理の一般化(Koiso-Palmer)の別証明; Loewnerの予想とは異なるが指数予想を含む予想; C1 級の臍点の指数(Ando-Fujiyama-Umehara).

曲面上の過剰決定系

E3 内の臍点を持たず主曲率が零ではない曲面上で誘導計量および主分布が定める過剰決定系の解は主曲率を与える. 系が整合条件を満たす曲面はモールディングであり主方向平行である. 系がちょうど二つの解を持つまたは一意の「重解」を持つならば, 各解は平均曲率一定曲面に対応する. 空間が非平坦の場合にも対応する結果が得られる.

● 4 次元空間内の平均曲率ベクトルが零である空間的曲面

4 次元Riemann空間型内の極小曲面上のある正則 4 次微分が零であることと曲面が等方的極小であることは同値である. E4 内の等方的極小曲面はC2 内の複素曲線と合同でありアファインSchwarz写像で表される. 4 次元Lorentz空間型内の平均曲率ベクトルが零である殆どの空間的曲面は共形Gauss写像により 3 次元空間内のWillmore曲面またはその類似物に対応し, 対応し合う曲面上定義される正則 4 次微分は定数倍を除いて等しい. 4 次元のRiemannまたはLorentz空間型内の平均曲率ベクトルが零である空間的曲面はある法ベクトル場に関する主分布の観点で特徴づけられる. Kähler曲面が超Kähler多様体であるための条件が等方的極小曲面の観点で得られる.

●擬Riemann空間型内の平均曲率ベクトルが零である空間的曲面

このような曲面をある正則直線束の切断としての複素 2 次微分の観点で特徴づけることができる. この特徴づけに基づいて, 曲面上の正則 4 次微分を定義できる. 空間が平坦の場合, 正則 4 次微分が零であることの書き替えに基づいて, 正則はめこみおよびその類似物の特徴づけが得られる.