<技術のポイント>
酸化グラフェン(以下、「GO」)は、優れたプロトン伝導性を有しており燃料電池などの固体電解質として使用可能である。また、配向性のそろったGO膜を作成し、還元プロセスを調整することで、金属イオンの選択的分離膜が出来る。


①GO膜を固体電解質とした燃料電池(GOFC)を低温、室温にて燃料電池性能をナフィオンの燃料電池と比較した結果、GOFCの方が性能が高い。またGO膜はナフィオンより安価。



 

②GO膜をキャパシタの固体電解質に、還元体GOを電極として用いればオールカーボンキャパシタ(GOSC)となり、光還元方法と電気化学的還元法を組み合われることで、より高い電気化学キャパシタ性能を有する。
 



 

③GO膜を鉛蓄電池の硫酸に代わる固体電解質として応用(GOLB)。GOはプロトン伝導体として働くが、同時に電極活物質に少量の硫酸を必要とする。性能は鉛電池とほぼ一緒だが、超小型のドライな薄膜電池となり得る。
 



④GO膜の還元プロセスを調整することにより、金属イオンの浸透速度を制御でき、金属分離膜として利用可能である。