軽量高強度・高延性・高耐食性マグネシウム合金展伸材の開発を目的とした研究を行っている。現在は、特に長周期積層(LPSO)構造相を有するマグネシウム合金の開発に注力している。
【マルチモーダル組織制御によるマグネシウム合金の高性能化】
不均一組織を意図的に作り上げることで、合金の強度と延性という二つの相反する力学的特性を同時に高めることができる。長周期積層(LPSO)構造相という結晶塑性異方性の強い強化相とランダム結晶配向した微細マグネシウム相を組み合わせたマルチモーダル組織型高強度・高延性マグネシウム合金の開発を行っている。
【マグネシウム合金の高耐食化】
マグネシウム金属は電気化学的に卑であることから、不純物や第二相によるガルバニック腐食が起り易いことが知られている。電気化学的な均質性を制御する手法として、急速凝固プロセスによる組織微細化や第二相の成分調整などによるマグネシウム合金の高耐食化技術の開発を行っている。