●極超短レーザーパルス発生及び超高速分光計測技術の開発
フェムト秒(10-15 s)という時間スケールは、物質を構成する原子核の運動(分子振動、格子振動)の振動周期時間に匹敵する。近年のレーザー技術の発展により、フェムト秒光パルス発生が容易に行えるようになり、極限的な時間スケールで起こる様々な物質の非平衡状態ダイナミクス(物質の緩和過程、電子・エネルギー伝達)を観測することが可能となった。我々の研究室では、極超短レーザーパルス発生及びそれを用いた様々な分光計測技術の開発を行っている。
●極限的時空間領域における非平衡状態ダイナミクス
極限的時空間領域では、通常の環境下では見えない現象が観測できる。興味深い超高速現象の一例として、自然界に存在する光合成生物の効率的な光誘起輸送現象に着目している。このような光機能の詳細解明のため、ナノスケール単原子層薄膜によるプラズモニクスと超高速分光を組み合わせ、極限的時空間反応場におけるその動作機構の解明を行っている。