トランスサイレチンは、肝臓で産生され血中へ分泌される蛋白質であるが、アミロイド線維を形成し組織の細胞外に沈着することで全身性アミロイドーシスを生じ、全身諸臓器(末梢神経や心臓、消化管、眼など)の機能障害を引き起こす。
【本技術が従来技術と比較して優れている点】
従来技術では、リコンビナントTTR蛋白質をin vitroでアミロイド線維化ですることは困難であった。
本技術では、培養細胞上でアミロイドを形成させ、ハイスループットに定量評価することが可能である。
【本技術がにより期待される社会的な波及効果】
これまでの治療法では、進行した病態を改善することは困難であったが、「アミロイド・ブレイカー」が確立できれば、病原物質であるアミロイドを組織から除去し、臓器機能障害を改善することが出来る可能性がある。新たな標的の創薬が加速することを期待する。
【本技術をもとに、将来社会に対して貢献したい事】
組織に沈着したアミロイドを除去する「アミロイド・ブレイカー」候補薬の探索を行い、アミロイドーシス根治療法を確立したい。