●材料構造制御
水熱処理や陽極酸化による金属酸化物(SnO2, TiO2, WO3等)の形態、エネルギー問題を解決する触媒や大気・居住空間等の環境を改善するためのガスセンサの素材の構造をマイクロ・ナノオーダーで制御している。他にも、新奇物質を発見するため、人工的に酸化物(FeTiO3等)の高温高圧相を室温に凍結させる技術開発にも取り組んでいる。

【プラズマ誘起気相成長法】
ナノサイズの凹凸を持つ触媒金属をプラズマによって励起された炭素ガス種に曝すと、触媒金属にその炭素種が低温で溶解します。金属への炭素の固溶量が限界に達した後、炭素が触媒金属の外に掃き出されます(析出します)。なお、このような反応プロセスを気相-液相-固相機構(VLS機構)と呼びます。

【陽極酸化法】
2枚のアルミ板を酸性溶液中に浸漬し、数~数十ボルトの電圧を印加することで、陽極側のアルミ板が溶け出すと同時に酸化することで得られる。また、酸性溶液の種類、濃度、温度、電圧の印加時間などの電解条件によって、穴のサイズを制御できます。

●機能性デバイスの構築
スクリーンプリント、紫外線露光、電子ビーム描画を用いて、ミリ・マイクロ・ナノオーダーの電極をデザインしている。構造制御された材料を電極上に成膜し、その電気的特性を評価することで、機能性(触媒、センサ等)を探索している。