● 酸化物半導体のデバイス応用( LED、太陽電池、パワートランジスタ)
最近、酸化物半導体の研究が盛んになっています。酸化亜鉛(ZnO)では、発光ダイオード(LED)が期待されており、下記のミスト化学気相成長法(ミストCVD法)を用いますと、現行の窒化物LEDと同等の性能を有した、極めて低コストの酸化物LED(Fig.1)を形成できる可能性が有ります。既に、2インチ基板上に均一な膜厚を有する単結晶ZnO薄膜を形成することに成功しており、現在は、良好なpn接合の形成を目指して研究しています。

● ミストCVD装置の開発(高速回転式ミストCVD装置など)
ミストCVD法は、水溶液などを原料として、超音波でミストを発生させ、加熱した基板上にミストを供給するだけの簡易な構造で、大気圧で結晶成長が可能なため、極めて低コストな薄膜形成法です。原料を液体に溶かすことができれば、様々な酸化物を形成する事が可能です。最近、我々は、独自に高速回転式ミストCVD装置(Fig. 2)を企業と共に開発し、2インチ基板上に均一な膜厚を有する単結晶ZnO薄膜を形成することに成功しています。