●弾粘塑性変形挙動を再現する結晶塑性解析手法の開発
主に金属材料を対象として、微視的変形機構を考慮した弾粘塑性変形解析手法の構築を行っている。弾粘塑性変形挙動と変形に伴う微視構造発展を実験観察により把握し、巨視的挙動と微視的構造変化を定量的に記述可能な数値解析手法を開発している。また、数値解析により負荷過程において生ずる格子ひずみを見積もる手法も確立しており、その場観察結果との比較も実施している。現在対象としている材料は、HCP構造を持つ純金属(Mg, Ti, Zn等)、商用および新規マグネシウム合金、鉄鋼材料等である。

●変形機構の解明および変形制御のための微視構造設計
開発した数値解析手法を用いて、不均一変形や集合組織発達機構を微視的変形機構の活動度に基づき解明すると共に、材料の巨視的特性を制御するための微視構造設計への応用を研究している。これまでにマグネシウム合金の集合組織発達機構やHCP金属における変形帯形成に伴う方位変動の支配因子について解明している。