①非導電性粒子の浮力制御
メタル中の非金属介在物、スラグ液滴の浮上現象は一定の重力加速度に依存しているが、この浮力を制御できれば、金属精錬反応等で画期的なプロセスを提案することができる。鉛直に印加された直流ローレンツ力は非導電性粒子に作用しないので、ローレンツ力と逆向きのみかけの重力を作用させることができる(Figure 1)。
ローレンツ力は本質的に回転力であり,浮力制御においては、印加したローレンツ力の非回転力成分の割合が重要となる。本研究では、Viveの流速計を簡単化した流速測定法を提案し、校正実験(Figure 2) を経て、回転力成分を流速で評価し、不均一なローレンツ力を印加した場合においても、ある程度以上の浮力制御が可能あることを、定量的に評価した。
②酸化挙動に及ぼす強電場印加の影響
電場では拡散を促進するという事が考えられている。そこで、電場を用いて酸化膜を作製し、電場による拡散の進行過程の解明を目的としている。電場による拡散過程の解明により、新たなプロセスとしての利用の可能性を秘めており注目されている。
AlやTiの陽極酸化は単に表面処理のみではなく,各種センサーや光触媒などの機能材料創製を可能にするものである。酸化膜の孔サイズや膜厚を磁場や電場の印加により変化させ機能を向上させる(Fig3)