事例:BIMやセンサを用いた建物維持管理支援システム
ファシリティマネジメントの目的は、建物の維持保全コストの低減、建物の長寿命化、防犯の高度化、省エネルギー化や利用者満足度の向上である。これらの目的を達成するためには、建物の維持管理に関する様々な情報を集約し、データベース化して一元的に管理、分析し、戦略的に維持管理を行うことが重要である。
本研究では、BIMソフトで作成した建築情報モデルを維持管理データベースとして活用するウェブベースのグループウェアとして、建物維持管理支援システムを開発した。様々な維持管理業務での利用を目的とし、業務の汎用性を考慮した建築情報のプラットフォームとしてのシステムを目指した。また、Arduinoを用いた簡易環境計測装置を開発し、自動的にセンサ計測値が建築情報モデルに関連づけられ、活用できるシステムを構築した。刻々と変化する維持管理情報を人の手でシステムに入力するには限界がある。一方で、人間でしか判断ができない事象も存在する。複数の入力手段を持つハイブリッドなシステムを目指した。