進行頭頸部癌を対象として、3種類の腫瘍抗原由来のキラーT細胞(CTL)誘導性ペプチド(ショートペプチド: SP)を用いた癌ペプチドワクチン療法を施行し、その抗腫瘍効果の報告を行った。しかし、その効果は限定的であるため、SPだけでなくヘルパーT細胞(Th細胞)も同時に誘導可能なペプチド(ロングペプチド: LP)を同定することで、より効果の大きい癌ペプチドワクチン療法の開発が期待できる。

  1. 複数の腫瘍抗原から、SPを内包したLPを同定。
  2. 同定したLPは、日本人に頻度の高い複数のHLAクラスIIに高親和性を示す。
  3. 腫瘍抗原特異的なCTLとTh細胞を同時誘導できる。

 

【オリジナリティ】

LPの投与によって、腫瘍抗原特異的なCTLとTh細胞を同時に誘導できる。その結果、CTLの働きが増強され、より強力な抗腫瘍効果が期待できる。

【社会的な波及効果】