【背景・目的】

 背景 : インフルエンザなど感染症では高齢者の死亡率が高い。高齢者はワクチンの予防効果が不十分である (インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンなど)

 目的 : 高齢者にも高い予防効果を示すワクチンの開発

 

【研究概要】

  1. マウス動物モデルの確立
    → 老化したマウスではヒトと同様にインフルエンザワクチンの予防効果が低下することを発見 (下図 左)
     
  2. 老化特異的microRNAを発見
     
  3. 老化マウス個体のインフルエンザワクチン予防効果の改善方法の発見
    → マウスモデルに、miR-192を含む細胞外小胞添加した動物細胞作製したインフルエンザワクチンを投与することで予防効果が改善することを実証した (2020年、特許出願済) (下図 右)
     
  4. 老化マウス個体のワクチン予防効果を改善できる理論的根拠の発見
    → 老化した個体で上昇する過剰な炎症性サイトカインが予防効果を低下させることを発見した (2020年、論文発表済)