【背景・目的】

 研究の骨格は、「植物資源戦略」に関する研究である。そして世界に自生する42万種の維管束植物のうち10%にあたる約4.2万種の有用植物 (= 衣・食・住に関わる諸物、そして薬用植物) について、地理情報システムGIS技術を使った自生地環境のリアルタイム分析と探索研究方法を駆使することで、栽培適地の可視化を可能にした。最先端のGISリモートセンシング技術と成分分析・機能性評価技術 (技術1.〜4.) を統合した多分野横断型の農工医 (薬) 連携イノベーション研究である。 GISシステムでは,高精度の地圏の情報とドローン {UAV: Unmanned Aerial Vehicle} による実測データを組合せることにより、精度の高い栽培環境モデルを提供できる。また、世界では生産性と環境配慮の両立ができる持続可能な農業としてアクアポニックスという技術が注目され、渡邊研究室では、SDGsの実現に向けこうした新しい農業に取り組んでいる。
 

【研究概要】

有用植物の産業利用に向けた包括的情報提供システムのパッケージデザイン


 

【実践例】

 県内企業とのアグロメデシン共同研究講座の成果として、栽培環境制御システムの開発がある。水耕による完全無農薬栽培栽培期間の短縮栽培管理の自動制御省力化連作障害と土壌病害の解消年間を通した品質と収量の安定化を目指し、機能性野菜としての成分特性、その他の特徴 (五味 : 酸・苦・甘・辛・塩辛、五香、そして五色など) について詳しく調査することで、システム強化と共に付加価値を高める研究を行なった。
 グランメッセ熊本での農産加工品の販促支援、新聞 : 日本経済、熊本日日などで報道された。