【研究対象】
メタロ-β-ラクタマーゼ (IMP-1)
- 細菌プラスミドに遺伝子があるため細菌間を水平伝播する。
- カルバペネム耐性腸内細菌科細菌 (CRE)の原因酵素の1つである。
- ほとんどすべてのβ-ラクタム剤を加水分解する。
- 活性中心に1つまたは2つのZn (II) イオンを有する。
- 臨床で利用できる阻害剤がない。
【研究方法】 酵素発現、酵素精製、速度論的解析、X線結晶構造解析、阻害剤探索
- 酵素発現と酵素精製 : IMP-1、VIM-2、NDM-1 (これら3酵素はCREの原因酵素)、IMP-2、IMP-6、IND-7など
- 速度論的解析 : 基質βラクタム剤に対するKmおよびkcatの算出、阻害剤に対するIC50、Kiの算出と阻害様式の解析など
- X線結晶構造解析 : IMP-1、VIM-2、IMP-2、IND-7など、PDB登録 : 13件
- 阻害剤探索 : チオール化合物、3-Formylchromone誘導体、酸化グラフェン (GO)、1,8-naphthalene-dicalboxylate誘導体など
3-Formylchromone (左)、 1,8-naphthalene-dicalboxylate (右)