【背景・目的】

 肝炎の進展と鉄代謝異常の関連性は古くから提唱されているものの、未だ不明点が多い。鉄は生体内において2価と3価の状態を変化させることにより、生物学的に全く異なる機能を発揮するため、2価鉄蓄積と3価鉄蓄積とでは全く異なる。しかし、2価鉄 ⇄ 3価鉄の価数動態と肝炎の進展との関係は不明である。本研究では、肝細胞における2価鉄と3価鉄の意義を区別できるマウスモデルを使用し、肝炎の病態形成に鉄が果たす意義の実態に迫る。
 

【研究概要】


図1. FBXL5-IRP2系を利用した鉄の価数の制御

 


図2. 鉄の価数が肝炎の進展に及ぼす意義