【研究概要】

　燃料電池はカーボンニュートラル・水素エネルギー利活用のためのキーデバイスです。燃料電池の本格的な普及にはコスト低減が必須であり、電極に用いられる触媒の省貴金属化や非白金化が求められています。ここで注目されているのがAEMFCです。現在、自動車などで実用化されているプロトン交換膜形燃料電池 (PEMFC) はセル内部が強酸性であるため、安価なベースメタルを触媒材料に用いることが困難ですが、AEMFCは電極内部が塩基性で低腐食環境であるため、ベースメタルを用いることができます。 AEMFCの課題として、アノード上での水素酸化反応が遅いということがあります。この課題の解決を目指して、触媒の構造と活性の関係に注目した金属ナノ粒子アノード触媒の研究・開発に取り組んでいます。