【背景・目的】

 ウェアラブルデバイスには軽量で快適な装着感、高精度なセンサーが求められています。本技術はフレキシブルセンサーを利用することで、下記の事項が可能となります。

  1. 装着の不快感を最大限低減することが可能
  2. 優れた密着性により外部雑音を排除したクリアな音を収集することができるため、心拍音や呼吸音の正確な測定が可能

 

【研究概要】

 本研究では、ゾルゲル複合体法によって形成されたPZTPZT圧電膜は焼結性がよく、分極処理も比較的容易であるため、高い圧電定数を持った圧電セラミックスを製作することができます。
 ゾルゲル複合体法とは、ゾルゲル溶液と圧電粉体を混ぜ、膜を作製し、その後、膜を焼成し、分極処理をすることで圧電性を持つ膜を得る手法です。この手法で形成されたゾルゲル複合膜は、内部にある小さな気孔が超音波錯乱を引き起こし、リンギングを減少させるので、バッキング材が不要となっています。これにより、フレキシブルかつウェアラブルなマイクを作製することが可能になります。また、PZT/PZT圧電膜はSN比が高いこともわかっています。

 

 適応例①:マイク   適応例②:ウェアラブル聴診器 





【メリット】 ・外部雑音に強い・こもっていない
【デメリット】・ホワイトノイズが多い
会話音なしで、心音・呼吸音の取得に成功