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教職員・学生の方へ生物多様性条約とABSについて

 

海外の生物サンプルを取得し研究活動に利用する場合には、生物多様性条約と名古屋議定書に基づくABSの手続きが求められます。ABSの手続きが行われない場合、大きなリスク(研究活動への支障、提供国で違法行為となる)を抱えてしまうことになります。

ここではABSに関する概要を説明しております。詳細については参考リンクをご参照、またはリスクマネジメント部門までお問い合わせください。

生物多様性条約(CBD)とABSについて

生物多様性の保全、その構成要素の持続的な利用、及び遺伝資源1)の利用から生ずる公正かつ衡平な配分を実現することを目的とする1993年12月に発効した条約で、日本を含む196の国と地域が締結しています。

参照サイト:外務省(生物の多様性に関する条約)
      環境省(生物多様性条約とは)

CBDは、遺伝資源を含む天然資源に対する各国の主権的権利を確認し、
1.遺伝資源を取得する際には提供国の国内法令に従い当該国の事前の同意を得ること
2.遺伝資源の利用から生ずる利益を相互に合意する条件で公正かつ衡平に配分すること
を定めています。
このことをCBDでは、遺伝資源の取得の機会(Access)及び利益配分(Benefit-Sharing)、ABSと呼んでいます。遺伝資源に関連する伝統的知識もABSの対象となっています (以下、遺伝資源と伝統的知識を合わせて「遺伝資源等」という)。
従って、本学の教職員が海外の生物サンプル(遺伝資源)を取得し研究活動に利用する場合において、ABSに係る手続きが求められます。

1)遺伝資源とは
遺伝の機能的な単位を有する植物、動物、微生物その他に由来する素材であって現実の又は潜在的な価値を有するものをいいます。
なお、CBD(及び名古屋議定書)の下での遺伝資源には、ヒトの遺伝資源は含まれません。また、一般的には、「微生物その他」の「その他」は、ウイルス及びウイロイドを意味していると解釈されています。

名古屋議定書と国内措置(ABS指針)

「生物の多様性に関する条約の遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書」(名古屋議定書)は、ABSの着実な実施のため、遺伝資源等の提供国及び利用国がとる措置等を定めたものであり、2014年10月に発効し、日本は2017年8月20日に締約国となりました。

参照サイト: 外務省(名古屋議定書)
       環境省(名古屋議定書について)

さらに、名古屋議定書の下での日本の国内措置として「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針」(以下ABS指針)が施行されています。ABS指針では、環境大臣への取得者による報告等について定められています。

参照サイト: 環境省(国内措置(ABS指針)について)

ABSに係る手続き:PICとMATについて

海外由来の遺伝資源等を取得し研究活動に利用する場合には、必要に応じて生物多様性条約・名古屋議定書のもと提供国のルールに従ったPIC2)の手続きとMAT3)の設定、及びABS指針に定められた国内措置への対応が求められます。

本学でも適切な遺伝資源の取得及びその利用を促進し、本学の研究活動の推進を図るため、ガイドラインを制定しています。
熊本大学における遺伝資源の取得及びその利用から生ずる利益の配分に関するガイドライン

ABS 手続きは国によって様々です。提供国の研究者や外部 ABS 支援機関等から情報を得ながら、学内各部署と連携し、案件に応じた対応を行います。ご不明な点がありましたらリスクマネジメント部門にお問い合わせください。

2)PIC: 遺伝資源の取得の機会には、提供国による事前の情報に基づく同意(例えば規制当局からの許可等)の手続きが求められ、この同意はPrior Informed Consent (PIC)と呼ばれます。

【Point】
アクセスしようとする当該国・地域等においてPICが必要であるか、どのような手続が求められるか等について、前もって調べておくことが肝要です。

参照サイト:
   CBD事務局 →  National reports
   環境省   →  諸外国の状況
   JBA    →  CBD関連国別情報

3)MAT: 遺伝資源等の利用から生ずる利益の配分に関する相互に合意する条件の設定が求められ、この条件はMutually Agreed Terms (MAT)と呼ばれます。このため、当事者間、例えば、遺伝資源等の提供国の研究機関(A大学)と利用者の所属研究機関(熊本大学)の間でMATを含む同意書等を交わすことが必要になります。

【Point】
まずMATについて当事者間で交渉を行うことが大事です。また、MATについて交渉を進める際には、遺伝資源等へのアクセスについて提供国の国内法令や行政措置を調べておくことも必要です。
なお、相互に合意する条件(MAT)はさまざまな契約において定めることができます。例えば、覚書(Memorandum of Understanding :MOU, Letter of Intent :LOI )、共同研究契約(Joint Research Agreement)、素材移転契約(Material Transfer Agreement: MTA)等の契約に規定を設けるほか、MATについての単独契約とすることもできます。
 

■利益配分の例
 「遺伝資源等の利用から生ずる利益」の配分は、非金銭的利益配分と金銭的利益配分の二つに大別されます。
a. 非金銭的利益配分:共同研究の実施、研究及び開発の成果の共有、教育訓練 等
b. 金銭的利益配分:所得した標本の料金、ロイヤリティーの支払、商業化の場合の実施許諾料 等

国内措置(ABS指針)

遺伝資源等の適法な取得が行われた後において、ABS指針に従って、取得者による環境大臣への報告やモニタリング対応が求められることがあります。

お問い合わせ

本学ではPICやMATの取得方法等、ご不明の点がありましたら下記へお問い合わせください。

    • (生物多様性条約とABSに関する事務窓口)
    • 熊本創生推進機構リスクマネジメント部門
    • 096-342-3143
    • e-mailアドレス:kido-rmd[AT]jimu.kumamoto-u.ac.jp
    • ※[AT]を@に書き換えてご使用ください。
    • なお、CBDの第19条3に基づくカルタヘナ議定書に従った遺伝子組換え生物の移送、取扱い、利用に関する学内の手続きについては以下のサイトをご参照ください。
    • 熊本大学 生命科学系事務課 センター事務チーム     

 

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