環状一本鎖抗体(環状scFv)の創薬基盤技術開発

教授・森岡 弘志
  • 大学院生命科学研究部 (薬学系) 環境分析科学分野 生命分析化学講座
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研究内容

アピールポイント

・scFvの凝集性の高さが実用化へのハードルとなっていたが、環状化技術により、scFv特有の凝集性の克服、保存安定性の向上の目処が立った
・大腸菌株の改良により、効率的に環状 scFv を生産する手法についても独自に開発
・分子動力学(MD)を利用し、抗体の熱安定性を改善する論理設計法を構築
・ PEG 化により、体内動態と保存性能を改善する技術を開発

 環状 scFv の用途として、検査薬、治療薬、センサー、分析キットなどの抗体を使用するあらゆる分野への利用が想定される。また、scFv は IgG と比較して小型分子なので、高い組織浸潤性や血中濃度のコントロールが容易であるなどの特性を持つ。したがって、冷蔵保存を必要としない検査薬への応用や環状 scFv を構成部品として利用した二重特異性抗体や抗体薬物複合体 (ADC)、診断薬等への応用が期待される。

提供できる技術

・環状scFvの調製技術/・環状scFvの加工技術(部位特異的化学修飾法)/・環状scFvの物性評価技術(DLS, ITC, SPR, DSF等)/・環状scFvのマウス体内動態(秘密保持契約締結後に限定)/・環状scFvの血中半減期の制御技術(秘密保持契約後に限定)

特許

・環状一本鎖抗体(Cyclic Single-Chain Antibody) (PCT/J2019/026983, 17/258529(米国), 19833025.0(欧州))/・PEG化環状一本鎖抗体(特願2020-189847)/・二量体を形成する環状一本鎖抗体(特願2021-086076)


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